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【海外反応】2017.12.30 WBO世界Sフライ級タイトルマッチ 井上尚弥 vs ヨアン・ボワイヨ戦 レビュー(辛口)

更新日:

2017年12月31日の 井上尚弥 対 ヨアン・ボワイヨ の試合

結果は、井上尚弥選手がボワイヨを3ラウンド、ボディーの連打によりTKOで下しました。

SNS上では国内海外問わず、9割9分が絶賛でしたが、そればかり紹介してもつまらないので、ここでは数少ない辛口のレビューを紹介したいと思います。

Precise Puncherの 井上尚弥 vs ボワイヨ評

紹介するのは、これまでYouTubeにいくつかの井上選手についての分析動画をあげているPrecise Puncher氏のレビューです。

何者か詳細は分かりませんが、試合の動画を再生しながら細かく分析する手法で、ボクサーのテクニックを解説しています。

過去には、井上選手がパウンド・フォー・パウンドに値する選手か否かを、ロマチェンコと比較しつつ分析した動画などもあげています。

彼曰く、「井上尚弥はパウンド・フォー・パウンドに値する選手であることを十分に証明できていない。なぜならば彼はその試練をまだ受けていないから。」とのことです。

これはあくまでその動画の流れで今回の試合をデビューしたものです。

つまりロマチェンコレベルからの批評なので、相当な辛口となっています。

レビューの中では、いくつかの井上尚弥選手の弱点も指摘しています。

以下はレビューのまとめです。

全部ではありません。

より詳しく知りたい方は上の動画をチェックしてみてください。

動画に字幕を表示する方法は以下のページを参照して下さい。

ディフェンスの際、真っすぐステップバックしている

また真っすぐ後ろに下がっている。そしてボワイヨのパンチを受けている。

これは良くない。

ナルバエス戦の時と同じミスを繰り返している。

ほとんどのファイターが、相手がパンチを打つとまっすぐ後ろにジャンプして下がる。

それが最も早い危機回避の方法だからだ。

これはとても本能的な動きだ。

少し角度をつけて下がるべきだ。

このミステイクは何度か見られる。

今、私はかなり厳しい目で見ている。

世間が彼をパウンド・フォー・パウンドファイターだと言っているが、それに私は反論しようとしているからだ。

井上のパンチ力に対戦相手は皆ビビっているが、井上にパンチを当てることは難しくない。

ボワイヨは死ぬほど井上を恐れている。

井上に対してなんのアドバンテージもない。

ボワイヨはただバム(=bum、楽な相手)だ。

それでも井上が真っすぐ下がった時にパンチを当てている。

井上は少し横に動いているが十分じゃない。

もしロマチェンコなら、真っすぐ下がる相手に素早くパンチを打ち込むだろう。

リングを切っていない(cut the ring off!)

井上はボワイヨをロープ際に追いつめようとしていない。

ナルバエス戦の時と同じだ。

単にパンチを打っている。

井上の右側に回り込もうとするボワイヨに対して、右のパンチを打つか、足を使ってリングを切る動き(相手の逃げ道をふさいでリングを狭くさせる動き=cut the ring off)をしなければならない。

しかし、井上はボワイヨを逃がし続けている。

井上は相手を全くコントロールしようとしていない。

コントロールする方法を理解していないのではないか。

私はロマチェンコのレベルで井上をジャッジしている。

ロマチェンコは相手をコントロール術を知っているし、実際に常にそれを試合で見せている。

やはり井上は足やパンチを使ったリングを切る動き(cut the ring off)を理解していない。

もしかすると井上は相手にスペースを空けて、カウンターを打ちやすくしているのかもしれないが。

井上は相手をノックアウトする気がないようだ。

自由に逃げ回らせている。

相手が右に回ったら右を打たなければならない。

相手が右に回ったら右を打て、なぜ右を打たない?なぜだ?なぜ?右を打て!

KOシーンでは左フックでリングを切っているが、ただ放っているだけだ。

ボワイヨがどちらに動こうと関係なくパンチを放っている。

あごが浮いている、ガードも下がっている

パンチを打つときにガードを下げるのも気になる。

繰り返し井上のあごが上がっている。腕も下がっている。

そしてボワイヨの反撃を受けている。

ガードを下げたていたからだ。

それでも彼はピンチに陥っていない。

ボワイヨの距離の外で戦っているし、ボワイヨも井上の体力に押されて逃げ回っているから。

だからといって、あごを上げたり、腕を下げたり、身体を開くのは技術的には良くない。

もし相手がスピードがあり、リングを逃げ回る選手じゃなければ井上に打撃を与えていただろう。

もし井上の相手が、恐れずにステップインしてパンチを放ち、井上が腕を下げたまま真っすぐにステップバックするようなら、井上はノックアウトされるだろう。

ただの想像だが。

胸が空いている(ワイドオープン)

井上にパンチを当てることはそう難しくない。胸が空いているからだ。

ボワイヨはシャープな動きをする選手ではないし、パンチが正確でもない。

井上もボワイヨを全く恐れていない。それでも井上にパンチを当てるのには十分だ。

ボワイヨは決してシャープでもなく、腕をたためてもいないが、井上が体を開いてパンチを打つのに合わせてパンチを当てている。

井上はレベルが上がっているが、胸が空いている。

右を打つときも左を打つときも胸が空いている。

あごも上がっている。

ここでもカウンターを打つために胸を空けている。

井上がこの試合に勝ったのは、ボクシングスキルで上回っていることも明らかだが、

本当の理由はパンチ力にある。

もし痩せた6回戦選手が相手じゃなかったらこうはいかないだろう。

井上にパンチを当てることは難しくない。

ノニトドネアなら既にノックアウトしているはずだ。

ノニトドネアは特別なレフトフックを持っている。

ワイドオープン(胸が空いている)なので、カウンターを当てることができる。

飛び回って動いている

井上のフットワークはたいていの場合いいが、ここでは飛び跳ねている。

大した問題ではないが良くない。悪い癖だ。

また跳ね回る動きをしていてる。

井上は依然アマチュアファイターのように戦っている。

この弾むような動きは気にいらない。

パンチを放つ際にセットアップがない

(2R)井上はセットアップせずに大きなパンチを放っているが、当たらない。

セットアップなしでパンチを振り回している。

単に体力を消耗する動きだ。

井上尚弥について

井上は体が大きくなり、階級を上げ、体の大きな相手と戦っているが、まだ真の実力者とは戦っていない。

身体の大きい相手と戦うことが井上の真価を証明することにはならない。

身体を大きくしてパワーをつければバンタム級でも十分戦えるだろう。

しかしパワーの優位性がなくなれば、井上の将来は心もとない。

井上がもし強敵と対戦したら、恐らくトラブルに陥るだろう。

彼がパウンド・フォー・パウンドファイターであるなら、もしくはいつかそうなるなら、井上は楽な相手ではなく、適正階級の実力者を圧倒する必要がある。

もし井上が実力者と戦わないなら、井上の取り巻きが井上を隠している(ducking)と言わざるを得ない。

ただし、この試合の井上のパフォーマンスは良かった。

そこは決して勘違いしないでほしい。

しかし、最高に良かったわけでもない。井上はただのバムを倒しただけだ。

もし井上がパウンド・フォー・パウンドファイターではなくても、世間の過大な期待に応えるためには、井上は真価を証明する必要がある。

この試合でいくつかのトラブルの予兆は見えている。

リングを切る動きがないこと、真っすぐ後ろに下がっていること、カウンターパンチを打つときに胸が空いていること、飛び跳ねる動きなど。

もし私が以前作ったロマチェンコを解説した動画を見ていなければ、ぜひ見てほしい。

ロマチェンコがいか世に実力を証明してきたか詳しく説明している。

ロマチェンコはずっとその実力を証明してきている、しかし井上はまだだ。

試合の総評

ナルバエス戦と比較して、井上尚弥はスタイルを改善しつつある。

井上尚弥は明らかに良いボディーパンチャーだ。

井上尚弥はボディーショットによりKOで勝利した。

この試合で私は、井上尚弥が実力を証明することを期待した。

しかしそれはかなわなかった。

この試合は新年を祝う見世物か?

もしこの試合が井上の育成試合とするなら、そして井上がそれを理解していたなら、この試合の内容では納得できない。

大金を稼ぐ目的以外に、このマッチメークの意味が理解できない。

終りに:2018年も井上尚弥に注目!

いかがでしたか?うなずける点もあったのではないでしょうか。

同じ試合を見ても様々な視点があるところがボクシングの面白いところであり、悩ましいところでもあります。

これから井上選手が強敵に立ち向かっていく中で、このレビュアーが指摘した通りのピンチに遭遇してしまうのか?あるいは、井上選手が適応して違ったスタイルの試合を見せてくれるのか?

今後もファンとして注目していきたいです。

最後に、この試合についての具志堅氏の見解を引用しておきます。

【カンムリワシの目】具志堅氏の期待膨らむ…作戦勝ちの尚弥、拳四朗はもっと強くなれる
「井上選手は相手をしっかり研究した上での作戦勝ちだったね。

本来の武器である右ストレートは背の高いボワイヨ(井上より6センチ長身)には効果的には打てない。

だから左フック、左ボディーで戦う作戦をとった。

相手によって戦い方を変えられるのは、ボクシングを知り尽くしているから。強いボクサーの証しだよ。

 あの左の威力は、打つ角度のよさから生まれる。体がしっかりと鍛えられて体幹が強いから打てるんだ。

バンタム級に上げても、パンチ力とスピードは十分通用するだろう。」
(デイリースポーツ)

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