2018年10月7日(日)、WBC世界ライト・フライ級タイトルマッチ
拳四朗(B.M.B) vs ミラン・メリンド(フィリピン)の試合が行われます。
会場は横浜アリーナ(神奈川県)
この試合の模様は地上波のフジテレビ系列で井上尚弥 vs ファン・カルロス・パヤノのWBSS1回戦と共に生中継されます。
試合結果
〇拳四朗(B.M.B) 7RTKO ミラン・メリンド(フィリピン)×
序盤は静かな展開。細かいステップで距離を詰めジャブを放つ拳四朗選手に対し、メリンドは警戒して距離をとりながら時折大ぶりな右フックを振り回します。
4Rから徐々に試合はヒートアップ。メリンドの右フックが拳四朗選手の顔面をとらえれば、拳四朗選手もメリンドのジャブに合わせて右クロスを放つとメリンドの顔面を強烈にとらえます。
ラウンド終盤にはジャブの連打でメリンドをロープ際に追いつめると、右ストレートをクリーンヒットさせました。
5Rからは一方的な展開に。強烈なボディーや右ストレート、ワンツーと拳四朗選手の攻撃が次々と的中。一方、メリンドの攻撃はサークリングでことごとく交わされて当たりません。
6Rには拳四朗選手の右ストレートでメリンドの左瞼上が出血。さらに右アッパー、右フック、左右のボディーフックと連打でメリンドを追いつめます。
そして7R、拳四朗選手の強い右ストレートそしてアッパーが立て続けにメリンドをとらえたところでメリンドの出血が酷くなり、ドクターストップ。
7ラウンドTKOで拳四朗選手がWBC世界ライト・フライ級タイトル4度目の防衛に成功しました。
試合後、拳四朗選手は同タイトルの長期防衛を狙い今後も防衛を重ねていくとコメントを残しました。
試合後のコメント
拳四朗選手のコメント
「自分のボクシングを貫いた。距離感も良かったと思います。
(相手は)タフでプレッシャーも感じたが、自分のジャブを信じた。
これからもどんどん防衛を重ねて具志堅さんの記録を抜くくらい大物になりたい」
(日刊スポーツ)
ミラン・メリンド選手のコメント
6Rの左瞼のカットについて
「視界が狭くなってしまった」試合を振り返って
「大事な試合。まだ闘えたのだけど…。
日本のファンには感謝したい」
(サンスポ)
両選手のコメント
拳四朗選手のコメント
「すごくいいスパーリングができました。
被弾もありましたが、徐々に自分の距離で戦えるようになったと思います。
1日だけ、すごくダメな日がありましたけど、次の日には修正もできたのでよかったです!」
(日刊スポーツ)
10月7日、横浜アリーナでミラン・メリンド(フィリピン)とV4戦に臨むWBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(BMB)が10日間のフィリピン合宿を終えて帰国。マニラのエロルデジムで60ラウンドのスパーをこなし「徐々に自分の距離で戦えるようになった」と収穫を語った。(写真提供・寺地永会長) pic.twitter.com/TJJWLX2AmC
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ミラン・メリンド選手のコメント
3日の公開練習後のコメント
拳四朗選手について
「拳四朗は技術がありフットワークや手数は最後まで落ちないが、全てで私が上回る」
「互いに距離の取り方がポイントで、経験のある自分が有利」
(デイリー)
の本到着直後のコメント
10か月ぶりの試合となるが
「(この10か月間は)身体を癒すのにとてもよかった。
ボクシングは身体を酷使するスポーツだ。
だから休養の時間も重要。」「そしてこの時間はとても大事なことを思い出させてくれた。
ボクサーはハングリーであるべきだ。たとえチャンピオンになったとしても。」拳四朗選手について
「拳四朗は優れた技術を持つボクサーだ。
彼は内でも外でもボクシングができる。」「彼をコントロールする方法は分からない。
私が集中すべきは勝つために自分のベストを尽くすことだ。」
(ringtv.com)
「日本に戻り再び世界戦ができて嬉しい。
「なぜなら以前日本で世界タイトルを獲得できたし、またできると思う。
それに日本が好きだし、日本のファンも日本食も好きだ。」
(boxingscene.com)
試合の見どころ
拳四朗選手の4度目の防衛戦の挑戦者は、元IBF王者のミラン・メリンドに決まりました。
2017年の5月に当時IBF王者の八重樫東選手に挑戦し1RKO勝利で王者を奪取したミラン・メリンドは、9月のヘッキー・ブドラーとの初防衛戦では両目をカットする激闘の末にスプリットの判定で競り勝ちました。
さらに大晦日には田口良一選手とIBF・WBAタイトルの統一戦に挑みましたが、やはり激闘の末に敗退。現在は無冠でWBCランキング5位につけています。
タフな2017年を終え、10カ月の休養期間を置いての復帰戦となります。
迎え撃つ拳四朗選手は、世界タイトル初挑戦となったガニガン・ロペス戦、初防衛戦のペドロ・ゲバラ戦こそ僅差の判定勝利でしたが、ここ2戦の2、3度目の防衛戦では序盤から相手を圧倒し、早い回でのノックアウトで試合を決めています。
特に前回のガニガン・ロペスとの再戦では遠い距離からのボディストレートで鮮やかなKO勝利を収めています。
好調の王者拳四朗と休養明けで十分に英気を養った元王者ミラン・メリンドの対決。
早い回でのKO決着となるのか、最終ラウンドまでもつれる激闘となるのか、いずれにしろ面白い試合になりそうです。
両選手プロフィール
寺地 拳四朗 選手のプロフィール
- 名前:Ken Shiro
- 出身地:日本
- 年齢:26歳
- プロデビュー:2014年8月3日
- 身長:165cm
- リーチ:163cm
- 戦績:13戦、13勝(7KO)0敗(0KO)
- KO率:54%
- スタイル:オーソドックス
ミラン・メリンド 選手のプロフィール
- 名前:Milan Melindo
- 出身地:フィリピン
- 年齢:30歳
- ニックネーム:几帳面な男(El Metodico/Method Man)
- プロデビュー:2005年9月17日
- 身長:158cm
- リーチ:166cm
- 戦績:40戦、37勝(13KO)3敗(0KO)
- KO率:33%
- スタイル:オーソドックス
(※画像はBoxRecから引用)
拳四朗選手の過去試合動画
[2018年5月25日] 直近の試合動画(WBC世界ライトフライ級タイトル3度目の防衛戦) vs ガニガン・ロペスとの1年ぶりの再戦
[2017年12月30日] WBC世界ライトフライ級タイトル2度目の防衛戦 vs ギルバート・ペドロサ
ミラン・メリンド選手の過去試合動画
[2017年12月31日] 直近の試合動画(IBF・WBAスーパー世界ライトフライ級タイトルマッチ) vs 田口良一戦
[2017年9月16日] IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ vs ヘッキー・ブドラー戦
最終12ラウンド、ブドラーがスリップ気味の転倒をし、ダウンと判定される。
また、ゴングが鳴った直後にメリンドの瞼からの出血を治療するために試合がストップされるなど、物議をかもした。
試合はメリンドが僅差の判定で勝利したものの、IBFからブトラーとの再戦を命じられた。