2018年10月7日(日)、WBA世界バンタム級タイトルマッチ
井上 尚弥(大橋) vs ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)の試合が行われます。
会場は横浜アリーナ(神奈川県)。
この試合は井上選手のWBA世界バンタム級タイトルの初防衛戦であり、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)1回戦でもあります。
この試合は拳四郎選手の4度目の防衛戦と共に、フジテレビ系列で7日(日)20:00から生中継されます。
※海外ではDAZNでの生中継が決定しています。
試合結果
〇井上尚弥(大橋) 1ラウンドKO ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)×
1R、サウスポーのファン・カルロス・パヤノとオーソドックスの井上尚弥選手は互いに前手のグローブを合わせながら様子を伺います。
パヤノが左ボディーを数発当てれば、井上選手も距離を詰めてパヤノのアゴに向けアッパーを放ちます。
といった直後、井上選手がワンツーを放ち、右ストレートがパヤノのあご端に強烈にヒット!
パヤノは両足を揃えたまま音を立てて真後ろに倒れます。
パヤノはそのまま立ち上ることができずに10カウントを聞き、試合終了。
試合時間1ラウンド1分10秒で井上選手がKO勝利を飾りました。
左ジャブというかストレートからのストレート#井上尚弥#ボクシング pic.twitter.com/zFzrAHlXSZ
— ENPTY (@ENPTY9) 2018年10月7日
これで井上選手はWBA世界バンタム級タイトルの初防衛戦に成功。WBSSバンタム級トーナメント2回戦へ進出を決定しました!
今後は、IBF王者のエマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と同級3位ジェイソン・モロニー(オーストラリア)の勝者と準決勝で対戦することになります。
楽しみが続きますね。いやーすごいもの見た。
試合後のドキュメンタリー
試合後のコメント
井上尚弥選手のコメント
母国日本で素晴らしいパフォーマンスができたことについて
井上「最高ですね。みなさんありがとうございました。」右ストレートが入った瞬間に試合が終わると思いましたか?
井上「手ごたえも拳に伝わってきて倒れ方もかなり効いてると思ったので、この一撃で終わったと思いました。」バンタム級の先陣を切る勝利を収めましたが、自信のほどはいかがでしょうか?
井上「はい、WBSS初戦、最高の形でスタートを切れたと思うので、準決勝、ロドリゲスやモロニーが待ち受けているので頑張りたいと思います。」次は誰と戦いたいですか?
井上「やっぱり"井上も危ない"と言われているロドリゲスと自分は戦いたいと思っているので、無事勝ち上がってもらいたいです。
次はきっと海外になると思うので、海外に来れる方はぜひ海外で応援よろしくお願いします。」
(フジテレビ)
ファン・カルロス・パヤノ選手のコメント
決着シーンを振り返って
「大変強いハンドパンチを持っている。油断したわけではないですが、パンチが入ってしまった。見えてませんでした」作戦について
「彼のパンチが届かない距離で戦おうとしたが…」
(日刊スポーツ)
当イベントでは井上vsパヤノのアンダーカードとして、WBCライト・フライ級タイトルマッチの拳四郎vsミラン・メリンド戦、
WBAスーパー・ライト級タイトルマッチでWBSSスーパー・ライト級トーナメント1回戦のキリル・レリクvsエドワルド・トロヤノフスキー戦が決定しています。
前日計量の結果とコメント
※バンタム級:リミット53.5kg(118lbs)
両者ともにリミット以下で計量パス。
井上尚弥 | 118 lbs(53.5kg) |
---|---|
ファン・カルロス・パヤノ | 117 lbs(53.2 kg) |
※1kg=2.20462ポンド、1ポンド=0.453592kg
井上尚弥選手のコメント
「WBSS初戦を日本で迎えることができて関係者の皆さんにへ感謝申し上げます。
明日は全ての実力を出し切って準決勝に駒を進めたいと思います。」
ファン・カルロス・パヤノ選手のコメント
「対戦相手の地元で戦うことはこれが初めてではないので問題にはならない。
肉体的にも精神的にも万全の状態です。
素晴らしい日本のファンの前でこのようなグレイトなショーの舞台で試合ができてとても嬉しいです。
明日の夜、井上はファン・カルロス・パヤノが何者かを知ることになるでしょう。」
[2018-10-4]調印式後のフェイスオフ
👀 @naoyainoue_410 and Payano face-off for the first time... 👀#InouePayano # 🏆 #AliTrophy #WBSS2 pic.twitter.com/fO6HDp6BLe
— World Boxing Super Series (@WBSuperSeries) 2018年10月5日
井上尚弥選手のコメント
[2018-10-4]予備検診後のコメント
パヤノの印象は?
「アマで実績もあるし、前スーパー王者でもあるので自分もリスペクトしています」
試合への意気込みは?
「すごい調子よく仕上がっているので、自分でもどんなボクシングができるか楽しみにしている」
(サンスポ)
[2018-9-28]公開練習後のコメント
パヤノ対策は?
「自分のやるべきことをやれれば。パヤノを完封するつもりです」体調は?
「体調はメッチャいい」WBSSで防衛戦を行うことについて
「防衛戦というよりは、チャレンジャーという気持ちが強い」
(日刊スポーツ)
試合まであと10日
「バンタム級最強が証明できる舞台。自分が望んでいた試合が用意されたので、全力で挑むのみ」五輪出場歴もあるパヤノについて
「油断できる相手ではない」「どんな距離でも対応できる準備はできた」トレーニングの成果は?
「過去最高に追い込んできた。同じ時間をやるのでも気持ちで全然違う」サウスポー対策は?
「全然問題ない。距離感さえしっかりと把握して、自分が戦える距離でやれれば問題なくクリアできる」
(サンスポ)
ファン・カルロス・パヤノ選手のコメント
[2018-10-4]予備検診後のコメント
井上の印象は?
「いい練習ができて、いい準備ができているようだ」
井上がリーチで6cm上回ったが
「6センチの差はこの競技では大した差ではなく、問題はない」
(サンスポ)
[2018-10-2]公開練習後のコメント
アンダードッグに位置付けられているが
パヤノ「全然気にしていないよ。
私は専門家からこれまで何度もアンダードッグと見なされてきた。
それが間違いだと証明し続けるよ。しかし、そういった相手で私にまともにパンチを当てられたものはいなかった。
だから次の試合でもこれまで通りに戦うだけだ。私は12ラウンド戦うつもりだ。井上のパンチがハードだろうが下がるつもりはない。
下がるくらいなら戦うのをやめるべきだ。
井上は私を殺す気で戦わなければ勝つことはできないだろう。」トレーニングの調子は?
パヤノ「いつも通り順調だ。
私は普段ジムで練習することは少ないが、この試合のためにジムに住み込みで練習した。
何の不満もない。
スパーリングも最高だったし110%の状態だ。」井上のパワーについて
パヤノ「これまで何人ものハードパンチャーと戦ってきたが、パンチが強ければ私に勝てるなら、私はあと4試合は負けていたはずだ。井上にパンチがあることは分かっているが、井上のパンチは私には当たらない。
試合でそれを証明してみせよう。私がリングに寝転がりに来たと思っているなら、大間違いだ。
このトーナメントは118パウンド(バンタム級)だ。
これまでの相手とはレベルが違う。
バンタム級のエリートレベルが揃っている。」あなたの得意のパンチは?
パヤノ「全てのパンチだ。私は攻撃型のパンチャーだ。」(RingTV)
井上は久々のサウスポーとの対戦となるが
「彼がサウスポー相手が2回目なら問題を抱えるかもしれない」勝算は?
「井上はハードパンチャーだが、まだバンタム級で2試合目。
私はナチュラルでこの階級でやってきた。そのへんの差も出ると思う」
(日刊スポーツ)
試合の見どころ
WBSSバンタム級トーナメントの井上選手の1回戦の日程と会場が決まりました。
2018年10月7日、会場は横浜アリーナです。
会場が横浜アリーナに決定したことについて井上選手は、
「僕はここで最初の試合を戦うことは予想していませんでしたが、大きなヨコハマアリーナで日本のファンが僕のパフォーマンスを見て喜んでくれれば。」
「パヤノは経験豊富でスピードスターでもあり、技術的な戦いになるかもしれません。
忍耐強く戦い最終的には彼を捕まえてノックアウトで勝ちたい。」
と会見でコメントしています。
日本開催は日本のファンにとっては喜ばしいことですね。
2回戦3回戦と進むに従い、日本での開催は難しくなると思われるので、もしかするとこの試合でしばらく井上選手の試合は見納めになるかもしれません。
El Monstruo japonés Naoya Inoue anunció su primer defensa.
🥊 Juan Carlos Payano
📅 8 de diciembre
📍 Yokohama Arena, Japón pic.twitter.com/sv0yWwCh7f— Erika Montoya (@LaKiks) 2018年8月23日
対戦相手のファン・カルロス・パヤノはアテネ、北京と2度続けてオリンピックに出場した元アマチュアエリート(メダルは獲れず)で、プロでは21戦20勝1敗の戦績。
年齢は34歳。山中慎介選手と同年代ですね。
山中選手との直接の対決はありませんでしたが、山中選手と戦う直前の当時WBAスーパー世界バンタム級王者のアンセルノ・モレノと戦い、互角以上の勝負を繰り広げました(試合は6R負傷判定でパヤノの勝利)。
この試合に勝ち初タイトルを獲得したパヤノは、ルーシー・ウォーレンと2度続けて防衛戦を戦い、結果は1勝1敗で2度目の防衛には失敗しましたが、2試合とも激闘で印象的でした。
スピードとパワーに優れ、特に体力はバンタム級でも突出している選手です。
基本スタイルはカウンターパンチャーですが、相手が来ないとみるや自分から右からのワン・ツーでどんどん仕掛けていきます。
相手を休ませず、ガンガン仕掛けて体力勝ちしてしまう試合も多いですね。
技術的にはハンドスピードが速く、そのうえパンチの正確性もあります。
回転が早く正確なパンチで相手をどんどんロープ際に追いつめていきます。
それから、技術的に格上の選手に対しては結構ラフなパンチも見せますね。
右手で相手の首をひっかけて、左でボディーブローやアッパーを叩く反則気味のパンチですが、一連のスピードが速いのでレフェリーもスルーしがちです。
注意されないとなるとしつこく何度も繰り返し打ち込んできます。
クリンチの離れ際も要注意ですね。ボディーの連打をこれでもかと打ち込んできます。
とにかく簡単に勝たせてくれるような相手ではありません。試合が楽しみですね。
両選手プロフィール
井上 尚弥 選手のプロフィール
- 名前:Naoya Inoue
- 出身地:日本
- 年齢:25歳
- ニックネーム:モンスター(Monster)
- プロデビュー:2012年10月2日
- 身長:165cm
- リーチ:171cm
- 戦績:16戦、16勝(14KO)0敗(0KO)
- KO率:88%
- スタイル:オーソドックス
🗣@naoyainoue_410#InouePayano 🏆 #AliTrophy #WBSS2 pic.twitter.com/EvTVvXCMX0
— World Boxing Super Series (@WBSuperSeries) 2018年10月5日
「パヤノは豊富な経験を持つ相手だ。ラフでありながら優れたテクニックも兼ね備えている。」
ファン・カルロス・パヤノ 選手のプロフィール
- 名前:Juan Carlos Payano
- 出身地:ドミニカ共和国
- 年齢:34歳
- ニックネーム:小さ目のパッキャオ(Baby Paciao)
- プロデビュー:2010年8月21日
- 身長:165cm
- リーチ:164cm
- 戦績:21戦、20勝(9KO)1敗(0KO)
- KO率:43%
- スタイル:サウスポー
(※画像はBoxRecから引用)
🗣Payano 🥊🥊#InouePayano 🏆 #AliTrophy #WBSS2 pic.twitter.com/rHEszztC6A
— World Boxing Super Series (@WBSuperSeries) 2018年10月5日
「井上は最も強いファイターを選んでしまったことを知るだろう」
井上尚弥選手の過去試合動画
ハイライト動画
[2018年5月25日] 対 ジェイミー・マクドネル戦(WBAバンタム級タイトルマッチ)
[2018年8月19日] 対 フィリピンのジェネシス・セルバニア(WBOフェザー級ランキング3位)との公開スパーリング
ファン・カルロス・パヤノ選手の過去試合動画
[2018年3月23日] 直近の試合動画(WBOインターコンチネンタルバンタム級タイトルマッチ) vs マイク・プラニア(Mike Plania/フィリピン)戦 ノックダウンの場面
パヤノはマイク・プラニアの強烈な右のオーバーハンドでノックダウンするも、その後ポイントで逆転勝利を収めています。
[2016年6月18日] ルーシー・ウォーレンとの第1戦(WBAスーパーバンタム級タイトルマッチ)
ウォーレンのテクニックをパワーで抑え込み、2-1の判定勝利。しかし最終ラウンドにはパヤノがダウンする場面も。
[2015年8月2日] ルーシー・ウォーレンとの第2戦(WBAスーパーバンタム級タイトルマッチ)
【WBSSシーズンⅡ】バンタム級のトーナメント日程表&詳報【トーナメント優勝者は井上尚弥!】
WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)シーズンⅡのバンタム級のトーナメント表です。 試合日程や、試合会場、勝敗結果などの詳細情報を随時更新していきます。