2019年7月12日、WBA世界ミドル級タイトルマッチ
ロブ・ブラント(アメリカ) vs 村田 諒太(帝拳)の試合が行われます。
会場はエディオンアリーナ大阪(大阪市浪速区)
この試合の模様は7月12日(金)20時からフジエテレビ系列でよる20:00から全国に生中継されます。
試合結果
〇村田 諒太(帝拳) 2RTKO ロブ・ブラント(アメリカ)×
初戦と同様に初回から足を使って積極的に攻撃を仕掛けてきたロブ・ブラントに対し、村田諒太選手はガードで受けながら初戦のようにバックステップすることなく前に出て距離を縮めると、その近い距離から上下にショートのコンビネーションを浴びせました。
特に、ブラントがサイドステップで攻撃をかわす際に常にボディーショットを打ち込んでブラントのガードを下げさせたことで、その後の顔面への右ストレートや左フックが当たりやすくなりました。
2ラウンド中盤、ブラントの左フックに合わせた村田選手の左フックがヒット、直後の右ストレートが強烈に顔面をとらえぐらつかせると、すぐさま怒涛のラッシュを開始。
ロープ際まで下がったブラントに対し、村田選手の右ボディーストレート続く左フックがブラントのテンプルにヒットするとブラントが大きくぐらつきダウンするかに見えましたが、
タフなブラントはなんとかコーナーに逃げ込み持ちこたえると、それを見届けた村田選手が再びラッシュを開始、この猛攻にブラントはたまらずこの試合初のダウン!
ややふらつきながらも立ち上がったブラントでしたが、反撃の力は残っておらず防戦一方に。
さらに村田選手の強い左ストレート、左アッパー、右フックを立つ続けに被弾したところでレフェリーが割って入り、試合は終了!
村田諒太選手が2ラウンドTKOでロブ・ブラントを倒し、リベンジに成功!
WBA世界ミドル級新チャンピオンとなりました。
今日の村田選手は強かったですね。初戦と異なりブラントのパンチを受けても下がらずに前に出て距離を詰め、接近距離でのコンビネーションが冴え渡っていました。
次戦の相手が早くも注目されます!
試合後のコメント
村田諒太選手のコメント
覚悟を持って前に出た
「前に行くしかない。同じミドル級。あそこで逃げたらチキン。
もうこの試合が最後になるかもしれないと思って。後悔したくなかった」
9カ月ぶりにベルトが戻ってきた
「不安はあったので。結果はうれしい」
(日刊スポーツ)
ロブ・ブラント選手のコメント
村田選手について
「彼がやるべき宿題をしっかりとやってきたという印象」
「今回のミスを払拭するためにも、3回目(の対戦)があってもいい」
敗因は?
「序盤から攻め過ぎたのが、ミスだったかもしれない。
村田選手がそれを戦術として生かしたのが敗因だと思う」
(サンスポ)
ロブ・ブラント選手のコメント
[2019.7.9]予備検診後のコメント
「(感情は)コントロールしなきゃいけないですね。熱くなりすぎず冷静に。
肝心なのは自分の仕事に集中できるようにということです」
(日刊スポーツ)
村田 諒太選手のコメント
[2019.7.12]前日計量後のコメント
調子について
「プロに入ってこれだけ自信があるのは初めて。いい感じに仕上がってると思います。全部含めて絶対に勝たなくちゃいけない試合。絶対に勝ちます」
フェースオフが20秒間続いた
「(前回は)相手に対してイラついていた。
今回は落ち着いていますね。自信があるからカッコつけることもないし、虚勢を張る必要もない」
(日刊スポーツ)
[2019.7.9]予備検診後のコメント
「ここまでの練習が最高に良かったと思いますし、自信もあります。2日後の計量、試合当日まで良い状態に持っていかないといけないと思います」
(日刊スポーツ)
試合の見どころ
村田諒太選手がアメリカのロブ・ブラントと9カ月ぶりのリベンジマッチを迎えます。
ブラントにとっては、初防衛戦となった今年2月のキャサン・バイサングロフ戦以来、5カ月ぶり2度目の防衛戦となります。
アメリカラスベガスで行われた初戦では、村田選手のプレスをブラントのフットワークが上回り、村田選手の強打にもひかずにカウンターや連打で終始攻め立てたブラントがポイントで大差をつけて判定勝利をおさめ、村田選手からベルトを奪取しました。
村田選手初の世界挑戦となったハッサン・ヌダム・ヌジカム戦でもエヌダムのフットワークや手数の多さに悩まされましたが、エヌダムが村田選手のガードの上を叩くパンチが多かったのに対し、ブラントはガードの隙を狙い撃ちしたり、回転の速い連打やアッパーでガードを突き崩したりと、攻撃がより多彩でスピードとパワーもありました。
また、硬いガードやボディーワークも巧みで高い防御力を備えています。
タイプ的にはWBC世界フェザー級王者のミゲル・ベルチェルトのような選手ですね。
さらに、ブラントには村田選手のパンチを受けてもダメージを引きずらない打たれ強さもありました。
初戦の5ラウンド目に村田選手の右ストレートがヒットし、一瞬ブラントがぐらつく場面がありましたが、ラウンド終盤までには回復してそれまでのペースに戻りパンチを打ち返していたのが印象的でした。
この試合のオッズ
ロブ・ブラント | 村田諒太 | 引分け |
---|---|---|
1.32 | 3.25 | 20.0 |
参照:betfair.com
やはり前回完勝したブラントが人気です。
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この手ごわいブラントに対し、村田選手はどういった戦い方で挑むのでしょうか?
非常に楽しみな一戦です!
今回の村田諒太は別人。スパーリングパートナーが状態の良さに驚いた
両選手プロフィール
ロブ・ブラント
- 名前:Rob Brant
- 出身地:アメリカ
- 年齢:28歳
- ニックネーム:ブラボー(Bravo)
- プロデビュー:2012年6月16日
- 身長:184cm
- リーチ:179cm
- 戦績:26戦、25勝(17KO)1敗(0KO)
- KO率:65%
- スタンス:オーソドックス
村田 諒太
- 名前:Ryota Murata
- 出身地:日本
- 年齢:33歳
- プロデビュー:2013年8月25日
- 身長:183cm
- リーチ:184cm
- 戦績:16戦、14勝(11KO)2敗(0KO)
- KO率:69%
- スタンス:オーソドックス
(※画像はBoxRecから引用)
ロブ・ブラント選手の過去試合動画
[2017年5月20日] 初防衛戦(WBA世界ミドル級王座決定戦) vs キャサン・バイサングロフ戦
17戦無敗のロシアの新鋭キャサンから2度のダウンを奪いKO勝利。
[2017年10月27日] WBSSシーズン1スーパーミドル級トーナメント1回戦 vs ユルゲン・ブリューマー戦
1階級上のSミドル級でも打たれ強さを見せ、粘り強く戦った。
村田諒太選手の過去試合動画
[2017年5月20日] 世界初挑戦(WBA世界ミドル級王座決定戦) vs ハッサン・ヌダム・ヌジカム戦
ヌジカムのフットワークと手数の多さに、特に序盤ポイントを奪われた。
[2017年10月22日] ヌジカムとの再戦(WBA世界ミドル級タイトルマッチ)
序盤から積極的に攻撃を仕掛け、ヌジカムにペースをつかませなかった。