2019年7月12日、WBC世界ライト・フライ級タイトルマッチ
拳四朗(BMB) vs ジョナサン・タコニン(フィリピン)の試合が行われます。
会場はエディオンアリーナ大阪(大阪市浪速区)
この試合の模様はフジテレビ系列でよる20:00から全国に生中継されます。
試合結果
〇拳四朗 (BMB) 4RTKO ジョナサン・タコニン(フィリピン)×
この日は距離を詰めようとするファイター型のジョナサン・タコニンに対し、拳四朗選手の右アッパーが何度も強烈に当たっていました。
危ない場面と言えば、拳四朗選手が左ストレートを打ちながら前に出てくるタコニンをサイドステップで左にかわした際に、続く右フックが何度かクリーンヒットしていましたが、その後はジャブやアッパーを当ててタコニンの追撃を許しませんでした。
3ラウンドには、前に出てくるタコニンに対し、拳四朗選手もぐいっと前に出てカウンターの右ボディーアッパーを打ち込んだところで互いの頭が当たり、タコニンが眉間をカット、ヘッドバットの反則で拳四朗選手が1ポイント減点されるアクシデントもありました。
その後も展開は変わらず、4ラウンド、タコニンが大きな左フックを振り回したところを拳四朗選手がサイドステップでさらりとかわすと打ち下ろしの右ストレートをタイミングよく打ち込み、さらに追撃の左アッパーを当ててタコニンから初のダウンを奪いました。
ふらつきながら立ち上がるタコニンでしたが、8カウント内でファイティングポーズを取れず、レフェリーが試合をストップ。
4ラウンドTKOで拳四朗選手がWBCライトフライ級タイトル6度目の防衛に成功しました!
どうも噂された京口選手との統一戦はまだ先になりそうですが、今後のマッチメイクに注目です!
試合後のコメント
拳四朗選手のコメント
「きれいに倒せて本当に良かった。練習通りだった。
意識せず、流れで倒せたという感じ。経験としてまた一つ成長できた。(相手は)捨て身できていた」
(サンスポ)
ジョナサン・タコニン選手のコメント
レフェリーのストップについて
「もっと試合がしたかった。全然大丈夫だった」
拳四朗がフィリピン合宿した際、スパーリングした時と比較して
「スパーの時よりも早く動いていた。パンチも良かった。すごく良い選手だった」
(日刊スポーツ)
拳四朗選手のコメント
[2019.7.11]予備検診後のコメント
身長では拳四朗選手が8cm上回ったが、リーチでは3.5cm下回った。
背が1cm伸びたことを受け
「背が1センチほど伸びた。成長期ですかね」
リーチ差について
「僕、数字は気にしませんから。それにフィリピンの選手は(身長と比べてリーチが長いことが)よくありますから」
過去には3度目の防衛戦前のフィリピン合宿でロペス対策としてタコニンと計8ラウンドのスパーリングを行ったこともあるが
「はっきり覚えてないけど、打ち合うのは良くない。距離をとってやれば」
(日刊スポーツ)
ジョナサン・タコニン選手のコメント
「タイトルを取ったら、自分の人生が大きく変わる。中に入って(拳四朗に)プレッシャーをかけたい」
(サンスポ)
**WEIGH-IN**
🌐 KEN SHIRO VS JONATHAN TACONING 🌐
📸: Sumio Yamada pic.twitter.com/de88dqMF8j
— 𝙒𝙊𝙍𝙇𝘿 𝘽𝙊𝙓𝙄𝙉𝙂 𝙉𝙀𝙒𝙎 (@WorldBoxingNews) 2019年7月11日
試合の見どころ
WBCライトフライ級チャンピオンの拳四朗選手が6度目の防衛戦を迎えます。
初防衛戦のペドロ・ゲバラ戦以降は3戦連続KO勝利、昨年末の5度目の防衛戦となったサウル・フアレス戦でも連続KOは途絶えたものの、ポイントで大差をつける完勝の内容で、危なげなく防衛を重ねています。
今の日本人世界チャンピオンの中でも安定感では拳四朗選手が一番かもしれません。
今回、6度目の防衛戦の挑戦者となったのは、ラインキング1位で指名挑戦者のジョナサン・タコニンです。
フィリピンのベテラン、タコニンは今回が3度目の世界挑戦となります。
1度目の挑戦はアクシデントのヘッドバットによりチャンピオンが負傷したため試合が途中終了、微差の判定で敗れています。
2度目の挑戦となったガニガン・ロペス戦でも善戦したもののアウェー判定の不利もあってか大差の判定で敗れています。
サウスポーでファイタータイプのタコニンは、身長と比べてリーチが10cm以上長く、11日の検診の結果では、身長では8cm差で拳四朗選手が上回っていましたが、リーチでは3.5cmタコニンが上回っていました。
この長いリーチを攻防に生かしたボクシングがタコニンの特徴です。
攻撃面では中間距離からのジャブや左ストレートから脇腹を大回りにひっぱたくようなボディーフック、接近戦では突き刺すようなボディーアッパーがよく見られます。
ジャブの名手の拳四朗選手との差し合いは見どころですね。
パンチの手数が多く、直近のヴィンス・パラス(京口選手とも過去に対戦)戦でも一時パラスのワンツーがクリーンヒットし、ダメージを受けて追い込まれる場面がありましたが、同じラウンド内で回復して反撃しペースを渡しませんでした。
防御面では、手数が多いので被弾も結構ありますが、リーチの長さがガードの硬さに生かされています。
そしてフィリピン人ボクサーらしいタフさも備えており、これまで32戦してKO負けはおろか、ダウン経験もありません。
拳四朗選手は8ラウンドでKOを予告していますが、タフなタコニンにKOで勝利し、噂される統一戦を引き寄せることができるでしょうか?
楽しみな一戦です。
【ボクシング】拳四朗、テレビの露出考え8ラウンドでKO勝利宣言
この試合のオッズ
拳四朗 | ジョナサン・タコニン | 引分け |
---|---|---|
1.08 | 8.0 | 25.0 |
参照:betfair.com
やはり、安定王者の拳四朗選手が人気です。
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両選手プロフィール
寺地 拳四朗
- 名前:Ken Shiro
- 出身地:日本
- 年齢:27歳
- ニックネーム:アメージング・ボーイ(The Amazing Boy)
- プロデビュー:2014年8月3日
- 身長:165cm
- リーチ:164cm
- 戦績:15戦、15勝(8KO)0敗(0KO)
- KO率:53%
- スタンス:オーソドックス
ジョナサン・タコニン
- 名前:Jonathan Taconing
- 出身地:フィリピン
- 年齢:32歳
- ニックネーム:雷(Lightning)
- プロデビュー:2007年2月3日
- 身長:157cm
- リーチ:168cm
- 戦績:32戦、28勝(22KO)3敗(0KO)1分
- KO率:69%
- スタンス:サウスポー
(※画像はBoxRecから引用)
拳四朗選手の過去試合動画
[2018年9月22日] 4度目の防衛戦(WBC世界Lフライ級タイトルマッチ) vs ミラン・メリンド戦
元IBF王者のミラン・メリンドを鋭いジャブで一方的に追い込み、最後はメリンドの左まぶたのカットのダメージが深くなり、TKO勝ちとなった。
メリンドは40戦のキャリア初のKO負けとなった。
拳四朗ハイライト動画
ジョナサン・タコニン選手の過去試合動画
[2018年9月22日] 直近の試合動画(WBCインターナショナルLフライ級タイトルマッチ) vs ヴィンス・パラス戦
WBAチャンピオンの京口選手とも善戦したヴィンス・パラスと対戦。
途中パラスの連打がまともにヒットし、あわやダウンかといった場面もあったが、その後も手数は止まず3-0の判定で勝利した。
[2016年7月2日] WBC世界Lフライ級タイトルマッチ vs ガニガン・ロペス戦
Lフライ級で2度目の世界挑戦となったガニガン・ロペス戦。
善戦したもののロペスの細かいパンチをこつこつともらってポイントアウトされた。