ゲンナディー・ゴロフキンのプロモーターであるトム・ロファー氏がゴロフキンの次戦についてリング誌のインタビューで次のように発言していました。
トム・ロファー「ゴロフキンは次戦、カネロ・アルバレスとの第3戦を希望しているが、叶わないならWBA正規王者の村田諒太、もしくはWBO王者のビリー・ジョー・サンダースと試合をする意向がある」
ただし、ゴロフキンは激闘となったカネロ戦のリカバリーを図りしばらく休養を取るため、試合が実現するとすれば2019年に入ってからになるだろうということです。
以下は、トム・ロファー氏とゴロフキンのトレーナーであるアベル・サンチェス氏の発言をまとめた「Boxing News 24」の記事の翻訳です。
元記事:GGG could face Murata or Saunders-Andrade winner next
「Boxing News 24」の記事の翻訳
トムロ・ファーはカネロとの第3戦目を強く望む
14勝1敗、11KOの村田諒太は、10月20日にロブ・ブラントとの防衛戦が予定されているが確実に勝てるとは言えない。
村田はハッサン・エンダムに1度負けているし、ロブ・ブラントに2敗目を喫したとしても驚きはない。
もし、村田が負けた場合はゴロフキンvs村田戦はアメリカにおいては興味を持たれないだろう。
トム・ロファーがリング誌のインタビューでGGGの次戦について以下のように語っている。
トム・ロファー「ボクシングファンはカネロとの第3戦を望んでいるだろう。我々はファンが望むものを見せたい。
カネロは年末にもう1試合するつもりだと聞いている。
我々はゴールデンボーイ・プロモーションズにかけあい、彼の意向を見極める必要がある。
ファンは3戦目を望んでいると思う。両陣営の意向に違いがあるにしろ(3戦目に)同意できると思う」「カネロvsGGG疲れ」アメリカのファンの多くは今すぐ3戦目を望んでいない
しかし、残念ながら実のところボクシング界隈ではカネロvsGGGの3戦目を今すぐに望む声は少ない。
ファンは1戦目、2戦目の試合結果に不信を持っている。まるでプロレスのようにマーケティングに従い、あらかじめ決められた選手が勝ったと思っている。
一部のファンはそれに対して執拗に非難している。
第3戦を見たいと望むファンも中にはいるが、残念なことに大方のファンからの信頼は失われてしまった。
今の時点においては、カネロとGGGは別の道を行った方がいいだろう。
カネロ・アルバレスと戦い、判定で敗れたファイターたち、オースティン・トラウト、エリスランディー・ララ、そしてゲンナディー・ゴロフキン。
みな超人気選手と戦ったら何が起こるかを知ることとなった。
もし、ゴロフキンがカネロをノックアウトできなければ、判定でカネロに勝つことは望めない事を再び証明するだけだ。
もしGGGが単にお金に関心があるのなら、より打ち負かすチャンスの多い他の相手と戦う方がいいだろう。たとえKOできなかったとしても。
大方のボクシングファンは1戦目、2戦目で失望し、カネロvsGGGの3戦目を受け入れない。
カネロとGGGの戦いは、そういったわけで収益は減ることになるだろう。
もしゴールデンプロモーションズと、K2プロモーションズが1戦目、2戦目より少ないPPV収益でもよしとするなら、2019年に3戦目をやればいい。
私は3戦目をやったとしても多くのファンの関心を引き付けるようなビッグマッチになるとは思えない。
もし、カネロvsGGGの3戦目を再びラスベガスでやるなら、疫病が来たとばかりにボクシングファンは立ち去るだろう。
それでもやりたければアメリカ以外のどこか遠く、二人の争いにくたびれたファンがいない土地でやるべきだ。
例えば、GGGの故郷のカザフスタンでやるのならファンの信頼を取り戻すことができるかもしれない。
トム・ロファー「カネロと3戦目をやるにしろ、村田諒太やビリー・ジョー・サンダースとやるにしろ、ビッグファイトはミドル級で行われる。この階級から離れることは考えられない」
アベル・サンチェス「カネロは休養を取るべきだ」
GGGのトレーナーのアベル・サンチェスは、「アルバレスは(GGGとの第2戦までに)1年余りの休養をとったことを思い出すべきだ」と言っている。
カネロは12月にデビッド・レミューと試合をするためにリングに戻ってくる計画をしている。恐らくそれはアルバレスにとって簡単な仕事だろう。
しかし、もしカネロにGGGとの戦いの疲れが残っているならば、レミューにも1発ベストショットを叩き込む余地はある。
カネロとゴールデンボーイはGGGがもっと歳を取ってから3戦目を組みたいと考えているようなので、2019年の秋より早く3戦目が行われることはないだろう。
もし、村田諒太と試合をするなら2019年早々になるだろうが、それはゴールデンボーイがカネロ・アルバレスとの3戦目を2019年の9月までのいつにするかによる。
アベル・サンチェス「私は肉体的に過酷な試合を終えた両者が、しばらく休養を取るべきだと思う。あれは簡単な試合ではなかった。
ビジネスサイドから見れば、3戦目は十分にあり得ると思う。ファンも強く求めているだろう。」ビリー・ジョー・サンダースは次戦負けるかも
ビリー・ジョー・サンダースは前スーパー・ウェルター級王者のデメトリアス・アンドレーデ(25勝無敗、16KO)との防衛戦を10月20日に控えている。
ボストンのTDガーデンで行われ、DAZNで配信される。
この試合、サンダースは負けるかもしれない。サンダースは2016年にアルツール・アカボフと戦い、微妙な判定結果に終わっている。
サンダースは遅くて技術的に劣る相手となら戦えるものの、(そうじゃない相手には)よく打ち込まれる。
もしサンダースがアンドレーデに負けるなら、GGGはサンダースと試合をすることに躊躇するだろう。
GGGは村田と戦う可能性が高いのではないか。もし村田がブラントに勝てばの話だが。
もしくはダニエル・ジェイコブス vs セルゲイ・デレヴィヤンチェンコとの勝者か。
たとえGGGのオプションが全て消滅してもGGGはリフレッシュできるのでOK
GGGの次戦のオプションはうまくいかないかもしれない。村田もサンダースも両方とも負ける可能性が低くないからだ。
しかし、次戦まで長引ほど、GGGはリフレッシュして元気な状態で次の戦いに臨める。
いずれにしろサンチェスとロファーは、2019年に入ったらそれほど日を空けずして2019年のGGGの初戦を組むことになるだろう。
終りに
というわけで「Boxing News 24」の記事によれば、村田選手の方が次戦のブラントに勝つ可能性が高いので、村田選手がGGGの次の相手になるだろうということでした。
しかし、サンダースも次戦のアンドレーデに勝った場合、サンダースのアメリカでの知名度が村田選手より比較的高いことを考えると、GGGvsサンダース戦の可能性の方が高くなるかもしれません。
いずれにしろ10月20日の結果次第ということですね。
カネロとの3戦目は2019年の9月以降になりそうなので、もし年初の試合がダメでもこれまでのゴロフキンの試合ペースからすれば、5月ごろにもうワンチャンスあるかもしれません。
ただし、ゴロフキンの年齢やカネロ戦に向け万全の準備をすることを考えると、その可能性も高くはなさそうです。
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