2018年3月1日、WBC世界バンタム級タイトルマッチ 山中 慎介(帝拳) vs ルイス・ネリー(国名orジム名メキシコ)の試合が行われます。
会場は東京両国国技館
この試合の模様は日テレ系列で19時56分から生中継されます。
試合結果
×山中慎介(帝拳) 2RTKO ルイス・ネリー(メキシコ)〇
1R接近戦でのカウンターのショートフックを受けた山中がダウン。
2Rにも計3度のダウンを奪われ、レフェリーストップ。
山中のTKO負けに終わった。
タイトルはネリーの体重超過により空位となった。
山中選手は試合後引退を発表
2011年11月にメキシコのクリスチャン・エスキバルとの決定戦で世界タイトルを獲得して以来、昨年3月まで6年半に渡り、計12度の防衛を果たした山中選手がこれで現役を終えることになります。
禁止薬物と体重超過の2度のルール違反を犯したネリーに敗れて現役引退となってしまったのはファンとしては非常に残念です。
こういったルール違反は残念ながら海外(特にアメリカ)では現在、頻繁に起こっていることでもあります。
また、ルール違反を犯した選手に対し、ファイトマネーの没収などの大きなペナルティーも課されていません。
それはネリーやネリー陣営の試合後の喜びっぷりや反省のなさからも感じられます。
何とも後味の悪い幕切れとなってしまいました。
試合後のコメント
山中慎介のコメント
「今後…、これがもちろん最後です。終わりです。どんな結果であろうがこれが最後と思っていました」(日刊スポーツ)
「現役続行してよかった。結果だけは本当に残念。相手より弱かったということ。本当に皆さんに感謝しかない。これが最後です。これで終わりです」(サンスポ)
試合の見どころ
昨年8月のV13戦で4ラウンドTKO負けを喫した山中慎介選手が、王座奪還を狙い、現王者のルイス・ネリーと再戦します。
互いにサウスポーで、ハードパンチャー同士。KO必至の戦いになりそうです。
前回の試合後には、ネリーのドーピング違反が発覚(筋肉増強作用のあるジルパテロールに陽性反応)しましたが、結局、WBCが意図的に摂取したものとは断定できないと結論づけ、今回の再戦に至りました。
今回もネリーが勝つとすれば、前回同様ロープ際に押し込み連打の回転でストップを呼び込む展開。
ネリーのラッシュを避け、左ストレートを当て続けることができれば山中選手が勝つでしょう。
前の試合
前戦では、2Rから中間距離で互いに激しく打ち合う展開となりました。
時折ネリーの飛び込みながらのワンツー、や左フックからの連打を受ける場面もありましたが、山中選手も左ストレートで応戦し、3R終りまでは山中選手が若干押していた展開に見えました。
そのままではまずいと考えたのか、4Rにネリーがテンポを変えて一気にラッシュをかけてきました。
山中選手も応戦しましたが、ネリーのパンチの回転が上回り、ロープ際に押し込まれる展開となっていきました。
ラウンド中盤には山中選手がネリーのパンチを避けてふらついたのをダメージが深いと見てとったのか、心配したセコンドがリングに上がり試合はストップ。
ネリーの4回TKO勝ちとなりました。
4Rネリーの連打を受けながらも山中選手も応戦していましたし、ネリーのあの連打が次のラウンド以降もずっと続くとは考えにくいので、あのまま試合が続いていれば十分勝ち目はあったように思えただけに残念でした。
とにかく今回は完全決着を期待したいです。
山中選手には再戦でぜひ雪辱を晴らしてもらいたいですね。
両選手プロフィール
山中 慎介 選手のプロフィール
- 名前:Shinsuke Yamanaka
- 出身地:日本
- 年齢:35歳
- 階級:バンタム級
- プロデビュー:2006年1月7日
- 身長:170cm
- リーチ:174cm
- 戦績:30戦、27勝(19KO)、1敗(1KO)、2引き分け
- KO率:63%
- スタイル:サウスポー
前回の試合について山中選手は「自分が止まってしまったこと、少し意地になって打ち合ってしまった」ことを反省点として挙げています。
また、「上体が浮いてしまったため、今回は重心を落とし気味にして戦うことを心がけるつもり」とのこと。
ルイス・ネリー 選手のプロフィール
- 名前:Luis Nery
- 出身地:メキシコ
- 年齢:23歳
- 階級:バンタム級
- ニックネーム:(Pantera)
- プロデビュー:2012年5月5日
- 身長:165cm
- リーチ:167cm
- 戦績:25戦、25勝(19KO)、0敗(0KO)
- KO率:76%
- スタイル:サウスポー
ネリーは山中戦後の2017年11月4日にフィリピン2位のアルツール・ビラヌエバと一試合を戦っています。
この試合では接近戦でのボディーフックの連打を中心に試合を組み立て、終始ネリーが優位な展開でした。
4Rに一度ビラヌエバの右ストレートを受け、フラッシュダウンを喫しますが、すぐに回復。
その後6Rにロープ際の連打でストップを呼び込みTKO勝ちを収めています。
やはり打たれ強いですね。ドーピングの影響は考えない方がよさそうです。
(※画像はBoxRecから引用)
試合前の両者のコメント
山中選手のコメント
「やるべきことをしっかりとできた。ここまで充実した練習ができた。
技術面、精神面でも強くなった。ボクが勝って、泣かずに笑ってリングを下りたい。」(サンスポ)
--メキシコのレジェス製の新グローブについて--
「拳が当たる感覚がある。柔らかいのでスナップが効く」(日刊スポーツ)
「皮が薄くて拳の力が伝わりやすいし、手首が柔らかくてジャブもしなりやすい」
「ダメージを与えられるが、自分もダメージを負うリスクがある」(サンスポ)
ルイス・ネリーのコメント
「俺はもう一度山中を倒すと確信している。
そうすれば山中も山中のチームも納得するしかないだろう。
山中は永遠にボクシングを引退することになる。
今は俺の時代だ!これから俺のストーリーが続いていく。」(@Boxeo Total)
「山中との試合はタフな戦いになるだろうが、自分が勝つ。
最初の試合のように積極的に攻撃していく。
今は試合に集中できている。
予言しよう。試合は6ラウンドで終わる。」(badlefthook.com)
--山中の弱点は?--
「確かにいくつかの弱点がある。
(山中は)プレッシャーに弱い。
プレッシャーをかけると、彼は何をしていいか分からない感じだった。
そこをついて勝ちたい。
山中もハードパンチャー、私もハードパンチャーで、KO決着だと思う」(日刊スポーツ)
過去試合動画
[2017年11月4日] ネリーの直近の試合動画 vs フィリピン2位 アルツール・ビラヌエバ戦(ノンタイトル戦)
[2017年8月15日] 山中慎介 vs ルイス・ネリー 第一戦
今回はアメリカのオーガニック食品でドーピング対策も万全か
Luis Nery travels to Japan “WE Assume CLEAN” eager to defeat Yamanaka https://t.co/FbOTXPB2Q5
— Ringsidefightingnews (@RingsideFigNews) 2018年2月20日
Llegada de Luis 'Pantera' Nery a Tokio, Japón. #NeryYamanaka #25AñosZanfer pic.twitter.com/RKKaHmh6tO
— Zanfer Box (@ZanferBox) 2018年2月20日
ボクシング世界戦予定[2020.12.13~2021.2.13]
2020年12月13日現在、これからの世界戦スケジュールです。