2019年12月31日、WBO世界スーパー・フライ級タイトルマッチ
井岡一翔(Reason大貴) vs ハビエール・シントロン(プエルトリコ)の試合が行われます。
会場は大田区総合体育館
この試合の模様はTBS系列で18時00分から全国生中継されます。
また、同日同イベントで行われる予定の、WBO世界フライ級タイトルマッチ、田中恒成 vs ウラン・トロハツ戦は17時00分から関東・東海地区のTBS系列局で生中継予定、
さらに、WBO女子世界スーパー・フライ級タイトルマッチ、森田実代 vs シー・リーピン戦は15時:30分頃からParaviで生配信予定です。
なお、Paraviでは上記3試合が生配信される予定です。
試合結果
〇井岡一翔(Reason大貴) 判定3-0 ハビエール・シントロン(プエルトリコ)×
※115-113、116-112、116-112
試合後のコメント
井岡一翔選手のコメント
序盤は五輪連続出場の技巧派に何度もクリーンヒットされた「想像以上。めちゃ痛かった。選手寿命が縮まると思った」「少々もらっても、いくしかないと、覚悟を決めた」。
4回まで相手ペースは想定していた。残り8回をとる作戦だった。低い姿勢でフェイントを使い、サイドから打ち込む。5回からは左ボディーを軸に攻勢に転じた「大和魂を見せようと思った」
(日刊スポーツ)
ハビエール・シントロン選手のコメント
「最後のラウンドまで戦うことができた。それだけ。やるだけのことはやった。(判定は)全てを、敬意をもって受け入れる。」
(日刊スポーツ)
前日計量の結果 ※スーパーフライ級リミット115lbs(52.2kg)
両者ともにリミット以下で計量パス
井岡一翔 | 114.9 lbs(52.1 kg) |
---|---|
ハビエール・シントロン | 114.6 lbs(52.0 kg) |
※1kg=2.20462ポンド、1ポンド=0.453592kg
身長差は5.5cm、リーチ差は12.0cm。いずれも挑戦者のシントロンが井岡選手を上回る結果だった。
計量後のコメント
井岡一翔選手のコメント
(シントロンについて)「オリンピックに2大会連続で出るのはすごいこと。だからリスペクトもある」
「世界チャンピオンとして世界戦の厳しさ、王者の強さを見せつけたい」
(サンスポ)
ハビエール・シントロン選手のコメント
「コンディションは完璧。結果は神のみぞ知るだけど、僕は神を信じるのと同じぐらい自分自身を信じている」
(サンスポ)
試合の見どころ
今年6月、ニエテスが放棄したWBOタイトルの決定戦でアストン・パクリテに勝利し、4階級制覇を達成した井岡一翔選手。
約半年ぶりの初防衛戦では、ランキング1位で指名挑戦者のハビエール・シントロンの挑戦を受けます。
パリクテ戦ではパワーパンチャーを相手に臆することなく前に出続けると、ボディーを叩いて弱らせ、9ラウンド10ラウンドと上下に強打を叩き込んで見事にTKOで沈めてみせた井岡選手。
Sフライ級に階級を上げてもディフェンスの硬さは変わらず、より前に出る積極的でファイター型なボクシングスタイルに変化しています。
一方の指名挑戦者シントロンは、トップランクに所属し、プロ戦績は11戦全勝(うち5KO)。
アマチュアではロンドン五輪とリオ五輪に連続出場しています。
8月に行われた挑戦者決定戦の江藤光喜戦では、巧みなフットワークで江藤選手にまともに攻撃させず、2ラウンドにはダウンも奪って大差判定で勝利しました。
※第2戦目。一戦目はヘッドバッドによリシントロンが試合続行不可能となり無効試合となった
アマチュアエリートらしく、左右への細かいフットワークで、相手のパンチが当たらず自分のパンチが当たるポジションを取るのがうまい選手です。
べた足の井岡選手とはフットワークの点ではやや異なりますが、その他、得意とする距離やパンチの種類など、ボクシングスタイルは井岡選手とよく似ています。
ハイレベルな技術戦が期待できます。
鬼門となる初防衛戦に成功し、2020年更なるビッグマッチにつなげることができるでしょうか!?
両選手プロフィール
井岡 一翔
- 名前:Kazuto Ioka
- 出身地:日本
- 年齢:30歳
- プロデビュー:2009年4月12日
- 身長:165cm
- リーチ:169cm
- 戦績:26戦、24勝(14KO)2敗(0KO)
- KO率:53.85%
- スタンス:オーソドックス
ジェイビアー・シントロン
- 名前:Jeyvier Cintron
- 出身地:プエルトリコ
- 年齢:24歳
- ニックネーム:ペリット(Perrito/わんちゃん)
- プロデビュー:2017年4月21日
- 身長:168cm
- 戦績:11戦、11勝(5KO)0敗(0KO)
- KO率:41.67%
- スタンス:サウスポー
(※画像はBoxRecから引用)
ハビエル・シントロン選手のコメント
シントロン「人生を賭けた戦いになります。
入念な準備をしてきました。
あとは12月31日にベルトを掲げるだけです。2017年にプロ契約をしたときはこれほど早く世界挑戦するとは思いもしませんでした。
短い期間でしたが、すべてを投げ捨てハードに戦ってきたのでこの機会を得ることができたのです。江藤は世界2位にランクされていました。
江藤戦に勝った方がトップに立ち、世界挑戦することになっていました。
私は勝ち、世界が足元に転がってきました。私は試合後ドレッシングルームで泣きました。
リベンジを果たし、世界挑戦のチャンスを掴(つか)んだのです。」
(PrimeraHORA)
井岡一翔選手の過去試合動画
[2019年6月19日] 直近の試合(WBO世界Sフライ級王座決定戦)vs アストン・パリクテ 戦
強打のパリクテのジャブに合わせるカウンターに序盤こそ手こずったものの、前に出続けてボディーで弱らせると圧巻のKO決着で締めくくった。
[2013年5月8日] WBAライトフライ級初防衛戦 vs ウィサヌ・ゴーキャットジム戦
井岡選手にとってこの試合以来、7年ぶりのサウスポーとの対戦となる。
ウィサヌを右ボディーにより9ラウンドKOで下しており、特にサウスポーを苦手としているようには見えなかった。
ハビエル・シントロン選手の過去試合動画
[2019年8月2日] 直近の試合(WBOインターナショナルSフライ級王座決定戦)vs 江藤光喜 戦
初戦はヘッドバッドにより倒れたのがダウンと判定され、一時はKO負けとなったが、試合後のモニターチェックで無効試合となった。
第二戦では、完勝し見事世界挑戦の切符をつかんだ。