海外サイト「Boxing Monthly」でアメリカのボクシングライター6人がWBSSバンタム級トーナメントで準決勝に勝ち抜く4人と優勝者を予想した記事を紹介します。
やはりTOP4が人気ですが、ダークホースとしてドネアを支持する意見もあるようです。
記事の内容は以下の通り。
「WBSSバンタム級トーナメントの優勝者は?」
WBSSのシーズン2では、バンタム級の世界トップクラスの選手たちが覇権を求めて争う。
アンソニー・コックス、リー・ゴームレイ、マイケル・モンテロ、アンドリュー・ハリソン、コリン・ハリスそしてマーカス・ベリンジャー達に誰がモハメド・アリ・トロフィーを掲げることになるのか、そしてサプライズを起こす可能性のある選手は誰かをディスカッションしてもらった。
アンソニー・コックス(ライター)
「私はずっと井上尚弥を押している。まだその考えは変わっていない。彼は私のためにトロフィーを掲げてくれるだろう。
サプライズを起こしそうなのはジェイソン・モロニーだ。彼はボクシングの能力的にバランスが良く、若さとハングリーさからくる闘争本能を上位選手にぶつけてくるだろう。」
Anthony Cocksリー・ゴームレイ(スポーツ・ジャーナリスト)
「1回戦の組み合わせを見る限り、番狂わせは起こりそうにない。ライアン・バーネット、ゾラニ・テテ、井上尚弥、エマニュエル・ロドリゲスらが順当に勝ち進むだろう。
2回戦からはいよいよ面白くなる。私のお気に入りはエマニュエル・ロドリゲスだ。彼は優れたボクシングの技術を持っていて、見ていて面白い。
しかし、ロドリゲスにとって井上尚弥を相手にするのは酷しれない。むしろバーネットvsテテのマッチアップの方が興味をそそる。
ただ現時点では、井上尚弥を正確に判断するのは難しい。
彼はきっと鋼の肉体で相手を支配できるだろう。しかし、井上がテテやバーネットのようなバンタム級のエリートボクサーを相手にどんな試合をするか見なければならない。今は"モンスター"を支持しているが、バーネットが驚きをもたらす可能性も排除しがたい。どのような結果も考えられる。」
Lee Gormley:@LeeGormleyマイケル・モンテロ(Boxing Monthly 投稿者)
「私はライアン・バーネット、ゾラニ・テテ、井上尚弥そしてエマニュエル・ロドリゲスがセミファイナルに進出すると思う。
トーナメントで二人選ぶとするならライアン・バーネットと井上尚弥だ。
しかし、テテも魅力がある。この南アフリカ人は12年のプロのキャリアがあり、30歳に到達しようとしている。
他にもノニト・ドネアのような最も経験があり、世界中どこにでも行き幾度となくテストをくぐってきたファイターもいる。
彼らの経験はトーナメントを勝ち抜くにあたり助けになるだろう。」
Michael Montero:@MonteroOnBoxing
アンドリュー・ハリソン(Boxing Monthly 投稿者)
「トップ4が勝ち進むだろう。しかしそれ以上は予想がつかない。
安定して勝利を重ねており、基礎技術が身に着いたボクサーを支持したい。そうなると必然的にエマニュエル・ロドリゲスに傾く。ただロドリゲスが勝ち抜くには、彼がこれまで我々に見せてきた能力をさらに進化させる必要があるだろう。だが優勝に最も近いのはロドリゲスだ。
井上尚弥は驚異的な存在だ。多くの支持者がいる。
しかし、井上がバンタム級で見せた試合は一度きり、それも酷くやせこけて弱り切ったジェイミー・マクドネルとの試合だけだ。
バカにされることを恐れずに言わせてもらうと、井上尚弥がアウェイの地(井上はまだ一度しか海外で戦っていない)でよく訓練されたバンタム級の選手と試合をするまでは井上を支持できない。ゾラニ・テテも井上と同様に破壊的な力を持っている。しかしテテはアウトボクシングに偏りすぎている。
ライアン・バーネットは技術がありタフだ。しかし彼の試合の勝ち方から良い印象を受けたことが無い。彼は4強の中でも最も予想しづらい選手だ。
バーネットがドネアを選んだことは、かなり危険な選択だったように思える。
フィリピン人が減量で苦しむことも考えられる。しかしもし彼がバンタム級時代のようなパフォーマンスを取り戻すなら、バーネットに深刻な問題をもたらすだろう。4強+ドネアの5人から選ぶならロドリゲスだ。」
Andrew Harrison:@safesideOTRコリン・ハリス(ライター)
「1回戦の大きな懸念はノニト・ドネアが体重を作れるか、それも調子を損ねずに、という点だ。ドネアは2011年からバンタム級を離れている。
私はドネアがトーナメントで3つの試合を勝ち続けるとは思わないが、ダークホースになり得る存在には違いない。
セミ・ファイナルは恐らく、バーネットvsテテ、井上vsロドリゲスになるだろう。
バーネットがテテに負けるとは考えづらいが、テテがサプライズを起こすかもしれない。
オッズ的には井上がロドリゲスに優るだろうが、テテ同様にロドリゲスが勝ちあがることも考えられる。
サイズ的な優位がなくバンタム級での試合数も少ないが、私は井上尚弥の優勝を支持したい。
井上が決勝に勝ち上がれば4つの世界タイトルを得ることになるだろう。」マーカス・ベリンジャー(ライター)
「井上尚弥が全てかっさらうだろう。それについては何の疑いもない。
セミファイナルに勝ち上がるその他の選手を予想すると、まずライアン・バーネットはノニト・ドネアを圧倒するだろう。
しかし他の二人については確信が持てない。本音を言うと私はミカイル・アロヤンにアマチュア時代からさっぱりいい印象を持っていない。
彼はプロになってからも脆弱性を抱えたままだ。しかし、もしテテがアロヤンをなめてかかり、注意を欠いてアロヤンのペースにはまれば代償を払うことになるかもしれない。
明らかに1回戦で最も興味深い試合はロドリゲスvsモロニーだ。
プエルトリコ人が体重超過のポール・バトラーを圧倒した試合には感心した。彼の試合をもっと見てみたい。
方や無敗のオーストラリア人も印象的な勝利を重ねている。」
Marcus Bellinger:@marcusknockout
参照:The Big Question: Who will win the WBSS bantam tournament?
終りに
井上尚弥4.5票、エマニュエル・ロドリゲス1票、ライアン・バーネット0.5票といったところでしょうか。
井上選手はさすがの人気ですね。セミファイナルで井上vsロドリゲス戦が実現すれば盛り上がるでしょうね。