2018年2月28日(水)、WBA世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ ダニエル・ローマン(国名orジム名アメリカ) vs 松本 亮(大橋ジム)の試合が行われます。
会場は後楽園ホール(日本、東京)
この試合の模様は、地上波フジテレビで3月3日(土)27:00から(関東ローカル)、BSフジで3月4日(日)26:00から放送されます。
地上波フジテレビ:3月3日(土)27:00〜28:00
BSフジ:3月4日(日)26:00〜27:00
試合結果
〇ダニエル・ローマン (アメリカ) 12R 判定3-0 松本 亮(大橋)×
※119-109、119-109、118-110
試合内容
※参照:Asian Boxing「Roman retains title, over-comes Ryo Matsumoto」
試合開始直後から両者激しくぶつかり合う。
ローマンはプレッシャーをかけ、松本が応戦する。ローマンは固いジャブとクレバーなフットワークで背の高い松本との距離を詰める。
松本はジャブから左ボディーで攻めるも、ローマンは多彩な左ジャブと右を上下に打ち分け松本を上回る。3ラウンドには松本が強いパンチをヒットさせ好機を作るも、ローマンは構わず前に出続ける。
中盤以降は松本の後退とホールディングが目立ち始める。
常に挑戦者の攻撃をチャンピオンの積極性が上回る。8Rには松本が強烈な左ボディーショットでもう一つの見せ場を作る。
しかしローマンは構わず前進し、松本に攻撃を続けさせない。9R以降は松本に疲れが見え始め、ローマンは松本を後退させ続ける。
ラウンドの前半は松本がよくても、ローマンが巧みにペースをコントロールし、ラウンドを取らせない。最終ラウンドはローマンも体力の消耗が隠せない。
それでもポイントでの負けを危(あや)ぶみ、ローマンはKO狙いで松本と打ち合う。この最後の打ち合いも制したローマンが3-0の判定で勝利を収め、初防衛に成功した。
試合後のコメント
ダニエル・ローマン選手のコメント
「試合をコントロールできた。
前に出てプレスをかけ続け、松本が疲れた後も続けられたことが勝因。
指名挑戦者との試合の後は誰でもいいので王座統一戦をしたい」(サンスポ)「亀田でもいいよ」(日刊スポーツ)
---最終ラウンドも攻めたことについて---
「勝っているのは分かっていたが、より明確にしようと思った」
(サンスポ)
松本亮選手のコメント
「1回から相手ペースになってしまった。相手が手数も多くてバランスも良かった」
「(セコンドから)前にいけと言われたけれど、いけなかった」(日刊スポーツ)「ずっと相手のペースでいってしまった。全然駄目だった。
状態は今までで一番よかった。しょうがない。
負けたから何も言えない」(サンスポ)「今までが甘かった。もっと練習しないと上にいけない」(サンスポ)
試合の見どころ
今回が初防衛戦となるダニエル・ローマン。
昨年9月には当時の王者、サウスポーの久保隼選手を強烈な左のボディーフックと思い切りのいい右ストレートで攻略し、9回KO勝利でタイトルを獲得しました。
その試合以来、6か月ぶりの試合となります。
一方の挑戦者、松本亮選手はKO率86%のハードパンチャーです。
大橋会長いわく井上尚弥と比べても遜色ないと言う パンチ力は通称「隕石パンチ」とも言われています。
昨年8月にジェイソン・バターと戦って以来、怪我を挟んで7か月ぶりの試合となります。
ともにオーソドックス(右構え)同士の戦いとなります。
両選手プロフィール
ダニエル・ローマン 選手のプロフィール
- 名前:Daniel Roman
- 出身地:アメリカ
- 年齢:27歳
- 階級:スーパー・バンタム級
- ニックネーム:(DannyTheBabyFacedAssassin)
- プロデビュー:2010年10月8日
- 身長:166cm
- リーチ:171cm
- 戦績:26戦、23勝(9KO)、2敗(0KO)、1引き分け
- KO率:35%
- スタイル:オーソドックス
KO率は35%と高くありませんが、判定でも明確な差をつけて勝ちを収めています。
久保選手との試合では、左右とも強いパンチを連打し続け身長差をもろともしないファイターぶりを見せつけました。
このところ15戦負けなし、しかもここ3試合は無敗の選手を続けて破っており絶好調です。
前回は、サウスポーの久保選手を相手に左ボディーと右ストレートを主武器に攻撃的な戦いをしましたが、右構えでパンチ力のある松本選手に対し、どの様な戦い方をしてくるのか注目です。
松本 亮 選手のプロフィール
- 名前:Ryo Matsumoto
- 出身地:日本
- 年齢:24歳
- 階級:スーパー・バンタム級
- プロデビュー:2011年12月31日
- 身長:173cm
- 戦績:22戦、21勝(19KO)、1敗(1KO)
- KO率:86%
- スタイル:オーソドックス
井上選手と中学校の同級生で、同じジムに所属しています。
大橋会長が中学時代から直接指導しており、横浜高校時代にはフライ級で4冠を達成しています。
今回が世界初挑戦となりますが、病気やけがで苦しみ、世界戦までの道のりは困難なものでした。
- 2016年5月にビクトル・ウリエル・ロペス(メキシコ)とバンタム級の世界前哨戦を迎えたものの体調不良が影響しTKO負け。
- 試合後に検査を受けると副甲状腺機能亢進症といわれるホルモン異常の病気が発覚、2016年9月に手術を受け成功。
- 手術から半年後の2016年12月にロペスと再戦、KO勝ちを収めたものの手術の影響でホルモンバランスが崩れたため身長・体重ともに一回り大きくなり、バンタム級の体重を維持できなくなってしまう。
- 2017年からはスーパー・バンタムに階級を上げ、3戦連続TKOで勝利し、ローマンとの世界前哨戦が決まっていたが、怪我で白紙に。
- それから半年後、ようやく初の世界戦が実現。
左右ともパンチ力があり、かつ正確で、早い回でのKO勝ちを重ねています。
ジョージ·グローブスに似たガードが低い構えなので顔面を狙われる場面も目立ちますが、そこを長いリーチを活かしたカウンターで迎え撃つというカウンターパンチャーです。
ただ、右を当てるのがうまいローマン相手だとどうなるか。
副甲状腺機能亢進症とは?
血液中のカルシウムが正常であるにもかかわらず、副甲状腺ホルモンが必要以上に作られるために、骨の中のカルシウムが減少し、骨そしょう症や、腎結石、消化性かいよう、膵炎などを引き起こす病気。
ダニエル・ローマン選手の過去試合動画
[2017年9月3日] 前回、久保隼選手とのタイトルマッチ
松本亮選手の過去試合動画
[2016年12月30日] 初めての負けを喫したビクトル・ウリエル・ロペスとのリマッチ
終りに:
当日、その他の試合はまだ発表されていません。
後日、追記します。
(※画像はBoxRecから引用)