2018年9月9日(日)、HBO主催の軽量級のイベント「スーパーフライ3」の一戦として、井岡一翔 (360°プロモーションズ) vs マックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)の試合が行われます。
会場はザ・フォーラム(アメリカ、カリフォルニア州、イングルウッド)。
この試合は9月9日(日)深夜0時50分からTBS系列で関東ローカルのみ録画放送される予定です。
試合結果
〇井岡一翔(360°プロモーションズ) 判定3-0 マックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)×
※99-90、97-92、97-92
序盤からシャープなボディーショットでアローヨを攻め立てる井岡選手。
3Rには右ストレートでアローヨをダウンさせると、その後も積極的に攻撃を続けます。
後半、アローヨも粘りを見せましたが、終始アローヨをコントロールした井岡選手が3-0の判定で17カ月ぶりの復帰戦を見事勝利で飾りました。
#KazutoIoka #Superfly3 #HBOBoxing #IokaArroyo 井岡一翔はマクウイリアムズ・アローヨからダウン奪って判定勝ち。「自分の強さを証明するためにここに来た。(SF級のトップと戦う)スタートラインに立てたので、SF級の中心となって勝っていけるようにしたいです」。詳細は9月売ボクシングマガジンで pic.twitter.com/lvp6MTVE5s
— Yuriko Miyata (@yuriyuri0803) 2018年9月9日
試合後のコメント
井岡一翔選手のコメント
復帰戦は完勝でした。これまで唯一無二の存在になりたいと言い続けてきましたが、改めて今後どういった存在でありたいですか?
井岡:僕は自分のスタイルを貫いてやってるだけですけど、それで少しでも僕を信じてくれてる人や応援してくれている人に誇りに思ってもらえるような存在であれたらと思います。
今回アメリカで井岡一翔っていう存在を少しでも証明できたんで良かったなぁと思います。
スーパーフライ級にはシーサケットやエストラーダのような強豪選手が揃っていますが、改めてそういった強い選手と戦いたいという気持ちを聞かせてもらえますか?
井岡:強い選手と戦いたいというのはアメリカに来たからではなく、日本にいたときからそうでしたし、今回そういうトップ選手と試合をして自分の強さを証明するためにアメリカでに来たので、やっとスタートラインに立てたと思うので、ここからスーパーフライ級戦線で自分が中心選手となって勝っていけるようにしたい。
今日のリングでやり残したこととは例えばどういったことですか?
井岡:ディフェンスもそうですし、攻撃も防御も(勝負の)分かれ目の時にちょっと余裕が無かったですね。
アローヨも経験もテクニックもあるので、ペース取れそうなときに取り切れなかったり、余計なパンチをもらったり、もう一個追撃を当てられなかったりとか。
6ラウンドからラストラウンドまでは難しかった。ポイント見たら結構開いてましたけど。
向き合ってる中でのアローヨの見せ方がうまいと思いました。
アローヨのパンチ力はどうでしたか?
井岡:パンチはありました。実際自分でも顔がこんなに変わってびっくりしました。
一つのテクニックとして腫れた目を狙ってきてるのが分かりました。
アローヨは「自分が打つパンチに対して正確に同じものを返してくる彼はすごい」とコメントしてましたが、それに対してどう思いますか?
井岡:勝ったことが全て。僕のチームがアローヨ戦に向けてやってきたことが出せたかたらこそ勝てたので、それをアローヨも感じたんだと思います。
自分の中で進化したと感じたことはありましたか?
井岡:常に考えてやらなあかんことを遂行しようとしていっぱいいっぱいになって、客観的にここがいい、あそこがいいというようには思えなかった。
けど、結果につながったのはこの階級で通用すると証明できたし、あとは見てる人がどう感じたかです。
フライ級に上げた時も少しパワーの面で苦労したということでしたが、スーパーフライ級に上げて今試合を終えてどうでしたか?
井岡:挑戦というか、ここまできたらやるしかないので、パワーが無いとか、体調悪いとか、もうそんなんどうでもいい。
もうやるだけって感じでした。スーパーフライでやっていく自信は?
井岡:今日勝ったからスタートライン立てたし、自信というよりはもっと成長できるできる自分がいると終わってみて思えました。
最初からアグレッシブでしたが、様子を見るということはなかった?
井岡:様子を見てたら相手にペース握られるし、ブランクがあるから最初は休みながら行こうとかそんな気持ちはなかったですね。
左ボディーが多く当たってまたが、それに関しては?
井岡:当たってたと思うけど、相手もガードが硬くて効いてるかどうか分からなかった。
夢中だった。冷静な井岡選手がそこまで夢中になって客観的になれなかった試合は今回が初めてでしたか?
井岡:状況が状況だから。日本タイトル戦の時も夢中でしたし、初めての世界タイトル戦の時も。
そこから世界戦を十何戦とやって経験を積んで余裕も持てるようになりましたけど、今回、1年半くらいブランクを空けて、試合するというのはまた初めてなので。
ブランク明けで試合勘というのは?
井岡:それは大丈夫だったけど、余裕がなかった。
動きがどうとかっていうより、やっぱり頭ですかね。
マックウィリアムス・アローヨ選手のコメント
「今日の試合は真の戦いだった。結果については、もう少し僅差だと思ったが…
試合を受けた時から井岡が高いクオリティーのボクサーだということは知っていたが、今日はそれを見せつけられた。
(3Rの)のノックダウンはそこまで効かなかったが、井岡には脱帽するよ。」
(boxingscene.com)
[2018-9-8]前日計量 両者リミット以下でパス
井岡一翔 | 114.6 lbs(51.98 kg) |
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マックウィリアムス・アローヨ | 114.4 lbs(51.89 kg) |
※リミット:スーパーフライ級 115lbs(52.2kg)
井岡一翔選手のコメント
リング誌のYoutubeチャンネル「リングTV」による試合直前インタビューは長いので別の記事にまとめました。面白いのでぜひ読んでください! RingマガジンのYoutubeチャンネルに井岡一翔選手と、トレーナーのイスマエル・サラス氏へのインタビュー動画が掲載されていたので、その内容を紹介します。 いつものようにざっくりとした訳なので、ぜひ ...
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RingTVによる井岡一翔選手への復帰戦直前インタビュー翻訳【トレーナーのイスマエル・サラス氏へのインタビューも掲載!GGGvsカネロの試合予想も】
[2018-9-5]公開練習後のコメント
「引退後に休暇でスーパーフライ2を観戦した。
そこでトップクラスの3試合を見て、出場していた全員に勝てると確信した。
イベントや会場の雰囲気がすごく気に入ったし、ぜひスーパーフライ3には参戦したいと思った。
このような新たなチャレンジは私が願っていたことだ。マックウィリアムス・アローヨのことはリスペクトしている。
しかしラスベガスでイスマエル・サラスとともに勝つために万全の準備ができた。もし日本人選手として4階級制覇できれば素晴らしいが、それにはまずアローヨに勝利しなくてはならない。」
(boxingscene.com)
マックウィリアムス・アローヨ選手のコメント
[2018-9-5]公開練習後のコメント
「井岡一翔はかなり期待されている選手だ。
しかし、私は井岡が対戦してきたどの相手よりも強い。
私はカルロス・クアドラスにも勝利した。
私はそれまで見下されてきたが、今回は相手を見下す立場にある。
土曜の夜の試合は問題にならない。勝利して更なるビッグマッチにつなげたい。」
(boxingscene.com)
試合の見どころ
井岡一翔選手の復帰戦が決まりました。
アメリカで開催される軽量級のビッグイベントSuperFly3に参戦します。
階級もスーパー・フライ級にあげ、4回級制覇を目指すと宣言しています。
復帰戦の相手は、現在WBCシルバー王者のマックウィリアムス・アローヨです。
(先日、伊藤雅雪が戦ったクリストファー・ディアスに続き、またプエルトリコ人vs日本人の対戦となりましたね。)
2009年の世界アマチュア選手権金メダリストの実力者です。
アローヨはこれまでにフライ級で2度世界挑戦しており、いずれも敗れていますが、前回出場したSuperFly2では階級をスーパー・フライ級に上げ、元王者のカルロス・クアドラスを破っています。
KO率も70%と軽量級にしては破格の高さを誇るハードパンチャーです。
復帰戦の相手としてはかなり危険な相手ですね。
ブランクや階級の壁を乗り越え、井岡選手がどんなボクシングを見せてくれるのか非常に楽しみな試合です。
両選手プロフィール
井岡 一翔 選手のプロフィール
- 名前:Kazuto Ioka
- 出身地:日本
- 年齢:29歳
- 階級:スーパー・フライ級
- プロデビュー:2009年4月12日
- 身長:165cm
- リーチ:169cm
- 戦績:23戦、22勝(13KO)1敗(0KO)
- KO率:57%
- スタイル:オーソドックス
2018-9-5の公開練習の様子
3階級制覇王者だけあって復帰戦を迎える前に既にWBAランキングでは2位につけている井岡選手。
世界前哨戦とも言われるこの試合に勝利をおさめ、4階級目の世界挑戦はなるでしょうか?
マックウィリアムス・アローヨ 選手のプロフィール
- 名前:McWilliams Arroyo
- 出身地:プエルトリコ
- 年齢:32歳
- 階級:スーパー・フライ級
- プロデビュー:2010年2月27日
- 身長:163cm
- リーチ:163cm
- 戦績:20戦、17勝(14KO)3敗(0KO)
- KO率:70%
- スタイル:オーソドックス
(※画像はBoxRecから引用)
2018-9-5の公開練習の様子
広いスタンスで振りかぶって打ち込んでくる右のオーバーハンドは迫力があり驚異ですが、KOの多くは接近戦でも正確にヒットさせる左フックから生まれています。
この左をいかに封じるかがアローヨ攻略のカギになりそうです。
井岡一翔選手の過去試合動画
ハイライト動画
マックウィリアムス・アローヨ選手の過去試合動画
[2014年6月19日] 直近の試合 vs カルロス・クアドラス戦
SuperFly2でのクアドラスとの戦いです。この試合でクアドラスに快勝し、WBCフライ級のシルバータイトルを獲得しています。
途中サウスポーにスイッチするなど器用さも見せました。
[2014年6月19日] vs フロイラン・サルダール戦
先日木村翔選手と戦ったサルダールとの対戦です。